今月のエッセイ(2023/11)
Author: セプティマ・レイ
11月です。すっかり気温が下がって過ごしやすい季節になりました。カーディガンを1枚羽織るくらいの気温が一番快適です。秋学期の授業も中盤に入って、学生の理解度が進んできました。現在、ゼミ選抜を実施しているのですが、諸事情があって、初めて受講要件を撤廃しました。例年は、①知的財産法A・Bの授業を履修し、成績がどちらもA以上であること、②知財検定3級に合格していること、GPAが3.0以上であることという厳しい要件を課していましたが、今回、要件を外したところ、50名の応募者がありました。全体の応募者が251名なので、1/5の学生が私のゼミに応募したことになります。
これはうれしい悲鳴となりました。全員を合格させてあげたいのですが、ゼミという性格上、そういう訳にはいきません。50名に発表してもらうとなると、全員が発表するまで3年くらいかかってしまいます。なので、この中から10~15名を選ばなければなりません。エントリーシートと面接で選抜するのですが、面接時間が限られているので、なかなか大変です。4名1組として2コマ(180分)使ったとしても、1組15分くらいになってしまいます。今更ながら、一定の要件を課すことの合理性を痛感しています。後悔先に立たず。限られた時間や資料の中で、誠実で真面目な学生を見つけるのみです。
日本に帰国してから、小説を読む習慣を復活させました。最近は瀬尾まいこさんの小説をすべて読破しようと思っています。数年前に読んだ『そしてバトンは渡された』があまりに良かったので、ほかの本を読み始めています。『夜明けのすべて』もとても良かったです。私は学者なのでかなり文章を読みますが、それでも小説は格別に面白いです。帰国後、すぐに青木祐子さんの小説『それは経費で落ちません』の7~10巻をまとめ買いしたのですが(この小説のファンなのです)、7巻はすでに購読済みでした。自宅に帰って「あ~、確認すればよかった」と後悔しきりでした。
1年ぶりに自宅にあるギターを弾き始めましたが、同時にピアノも再開しました。ピアノといってもヤマハのNU1という電子ピアノです。ただ、タッチはアップライトピアノとほとんど変わらず、電子ピアノを弾いている感じはまったくしません。また、ヘッドフォンを使えるので、近所迷惑を気にすることもありません。若い頃にクラシックを7年、ジャズピアノを2年習ったので、数か月リハビリすれば、昔のように弾けるようになると思います。先日「AIと音楽制作」というテーマで講演する機会があったのですが、それを機に音楽生活に戻ろうかなと思う今日この頃です。