今月のエッセイ(2023/7)
Author: セプティマ・レイ
7月です。6月20日から29日までパリとロンドンに出張しました。メインの目的は、パリで開催されるALAIの国際大会に参加するためです。今年のテーマは「AIと著作権」というホットトピックなので、なかなか興味深かったです。せっかく台湾からフランスに出張するので、ユーロスターでロンドンまで足を延ばして、イギリスの友人の学者たちと旧交を温めてきました。しかし、フランスもイギリスも日本に比べると、サービスの質が格段に低いのを実感します。外国人が日本に来て、サービスの質の高さに驚くわけです。
まず、シャルルドゴール空港で3万円ほど両替したのですが、50ユーロ札が2枚混ざっていました。この時点で20ユーロ札にしてもらうようにお願いすべきだったのですが、時すでに遅しです。というのも、50ユーロ札で電車の切符が買えないのです。自動販売機で使えないので、窓口に行きましたが、ここでも使えませんでした。「使えないお金を流通させるなよ」と何度も愚痴りました。仕方ないので、自動販売機でクレジットカードを使って購入しようとしましたが、なぜか日本で発行されているクレジットカードは使えませんでした。
それではもう50ユーロ札を崩すしかないと、街中のカフェに行って、お茶して50ユーロ札を出すと「うちはクレジットカードしか使えない」と言われました。昔は現金払いでチップを置いて行ったものですが、今ではクレジットカードのみでの支払いが主流のようです。日本では、現金を含めて、あらゆる支払方法に対応すべく、キャッシャーにさまざまな端末が置いてありますが、パリではそのようなサービスを提供していないようです。泊まったホテルでもやはり50ユーロ札は使えませんでした。ただ、親切なホテルのスタッフが近くの店に行って両替してくれましたが・・・。
ロンドンでもお金で嫌な目に遭いました。お店で20ポンド札を出したら「このお札は古くて使えない」と言うのです。調べてみると、イギリスでは20ポンド札と50ポンド札を2021年に刷新したらしく、旧札の使用期限は2022年9月30日までだったようなのです。ホテルの受付の人に訊いたら、近くの郵便局で新札と交換してくれるそうなので、翌日訪ねてようやく新札を入手しました。しっかり5%の手数料が取られましたが・・・。
ヨーロッパは何度も行っているので、新鮮味はありませんでしたが、ロンドンはやっぱり素敵な街であることを実感しました。今回は時間の余裕があったので、オランジュリー美術館、オルセー美術館、ルーブル美術館、ナショナルギャラリー、テートモダンと5つの美術館を巡りました。総合旅行業務取扱管理者の試験勉強のために、美術館と絵画については、かなり勉強したので、名画の実物を目の当たりにするとなかなか感慨深いものがありました。昔は、美術館巡りなんて年寄り臭いな~と思っていましたが、いざ自分が還暦を迎えると、美術館巡りもいいものだな~と実感する今日この頃です。