今月のエッセイ(2023/2)
Author: セプティマ・レイ
2月です。早いもので今年もあと11か月になってしまいました。台湾大学は冬休みなので、17日と18日に九份に行ってきました。九份はアニメーション映画『千と千尋の神隠し』の舞台に似ていることで注目を集めた観光地です。九份は1893年に金鉱が発見されて、第二次世界大戦後の一時期まで金の採掘で空前の繁栄を誇りましたが、金鉱脈が尽きると一気に寂れてしまいました。しかし、 大ヒットした台湾映画『非情城市』のロケ地となったために、人気観光地として復活したそうです。
九份に行くには、台北駅から台鉄宜蘭線に乗って瑞芳駅で降ります(普通列車でも60分くらい)。そこから路線バスに乗って10分足らずなので、大変便利です。ただ、当日はあいにくの雨、しかもめちゃくちゃ寒い。『千と千尋の神隠し』の舞台に似ていると有名な阿妹茶酒館(阿妹茶樓)に行って、高山烏龍茶+お茶菓子セットで温まりました。予約したB&Bもとても快適だったのですが、あまりの寒さに翌日は予定していた十份に行かずに、そのまま帰ってきました。ただ、台北から近いので、台湾滞在中にもう一度訪問したいと思います。
今年の春節は1月22日(日)でした。台湾では1月20日(金)から1月29日(日)まで合計10日という長い連休でした。いつもは無数のバイクが歩行者を蹴散らして、爆走する街もようやく静けさを取り戻しました。面白いのは、春節に街中のあちこちで爆竹が鳴り渡ることです。台湾では、一連に繋がった爆竹にそのまま火をつけて地面で爆発させます。あまりにすごい爆音がするので、最初は機関銃が乱射されたのでは?と驚きました。なぜ春節に爆竹を鳴らすのか、不思議ですよね。昔は鬼を驚かせて寄りつかないようにするためだったようですが、今では祝い事の場に花を添えるために爆竹を鳴らすそうです。
台湾大学の春学期は2月20日から始まります。私はエンターテインメント・ビジネスを毎週金曜日に教えます。そのための教科書を英語で鋭意執筆中です。15回の授業なので、教科書は15章で構成しています。1章8頁なので、全部で120頁になります。12月下旬に書き始めて、現在(2月5日)12章を書き終えたところです。あと3章なので、いよいよ大詰めです。単行本にすると、ちょうど300頁くらいの分量です。日本のエンタメ・ビジネスを英語で解説した本はあまりないので、外国の出版社にお願いして、出版してもらおうかなと思料しているところです。