今月のエッセイ(2023/1)
Author: セプティマ・レイ
新年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。台湾は旧正月がメイン・イベントのせいか、日本のように年末年始はそれほど賑やかではありません。わりといつもの感じで過ごしています。大晦日に近所のワンオペの食堂で美味しい中華麺を食べましたが(写真あり)、お客さんはあまり入っていませんでした(ほかに日本人男性らしき人が一人だけ)。ただ、テレビで台北101の花火を見ましたが、画面越しからでも目を見張るような美しさが伝わってきました。当日はあいにくの雨模様でしたが、素晴らしい光景でした。
12月16日に台湾大学での秋学期の授業が無事に終わりましたが、半年間、楽しく講義をすることができました。翌日の12月17日には台南の国立成功大学で日本のエンタメビジネスについて、特別講義をしました。講義が2時間、質疑応答が40分という長丁場でしたが、充実した時間を過ごすことができました。台南はこの時期暖かいはずなのですが、なぜか寒波が押し寄せていて、とても寒かったです。成功大学の先生方も「せっかく来ていただいたのに寒くてすみません・・・」と恐縮していました。でも、講義の後に台南の郷土料理をご馳走になって、とてもいい思い出になりました。翌日は運よく晴天に恵まれたので、台南観光を堪能してきました(写真あり)。台湾滞在中にまた訪ねたいと思っています。
今年は干支が癸卯(みずのとう)です。私は癸卯の年に生まれたので、今年で還暦を迎えます。私の同級生たちの多くが今年に定年あるいは役職定年を迎えると思うと、感慨深いものがあります。このとおり、私は兎年生まれですが、なぜか猫にめちゃくちゃ好かれます。このコラムでも紹介した果物屋さんの猫ちゃんは私を見ると、寝ている段ボールから飛び降りて、頭を擦り付けてきたり、甘えて段ボールの上でひっくり返るようになりました。お店の人からいつ「その猫、持って行っていいよ」と言われるか、冷や冷やしています。
私は毎年論文や判例評釈を最低3本書くことに決めています。学者の仕事は教育と論文を執筆することだと思っているからです。2021年は古稀記念論文集と還暦記念論文集の執筆が1本ずつあったので、ノルマを超えて5本(論文4本と判例評釈1本)を執筆しました。私の学者人生もあと5年なので、この先、頑張ってもあと20本くらいでしょう。そう考えると、書くテーマを厳選しないといけないな~と思ってしまいます。そうは言っても、自分の思想を書物という形で後世に残せるなんて、とても贅沢な仕事をさせてもらっていると痛感する今日この頃です。