今月のエッセイ(2022/9)
Author: セプティマ・レイ
9月です。8月18日に台北に到着し、桃園空港からそのままタクシーで事前に予約していた隔離用ホテルに行き、8日間のホテル生活が始まりました。最初の3日間は完全隔離のため、部屋から一歩も出ることができず、ひたすら授業用の教材を作成したり、会社の仕事をするという単調な生活を送りました。ホテルが提供する食事はまあまあ美味しかったのですが、まったく外出できないので、なかなか空腹にはなりません。なので、毎回半分くらい残してしまうという申し訳ない状況が続きました。4日目からPCR検査をして外出することができたので、状況は大きく改善しました。
4日目に不動産屋さんと賃貸物件を見て回り、中山駅付近のマンションに即決しました。中山駅前には三越が入っているし、駅周辺にはたくさんお店があるので、とても便利です。また、マンションも築5年で快適です。家具付きマンションなので、すぐに住むことができました。さっそく近所を散策していますが、コメダ珈琲や吉野家、モスバーガー、UNIQLO、マツキヨ、DAISOなどが並んでいて、「ここは日本なの?」と思うくらいです。店員さんはとても親切で、私のたどたどしい中国語でも一生懸命理解してくれようとしています。サービスのクオリティーはとても高いと思います。
台湾大学では、秋学期に日本の著作権法、春学期にエンタメ法を英語で教えます。東洋大学ではすでに同じ科目を教えているので、テキストとパワポは作成済みです。ただ、私の授業が始まるのは9月16日なので、しばらく間があります。それまでにテキストの完成度を高めて、授業に備えたいと思います。せっかくなので、台湾とアメリカの著作権法と比較しながら、日本の著作権法を教える予定です。シアトル大学ロースクールで単発の授業を担当したことがありますが、今回は1年という長丁場なので、とても楽しみです。住めば都という諺がありますが、台北の住み心地はすでに満足度100%です。
台北のレストランや食堂がユニークなのは、飲み物持込可のお店が多いことです。こちらはビールで稼ぐというビジネスモデルを採用しておらず、あくまで食事勝負のようです。なので、小さいお店で食事する時は事前にコンビニで缶ビールを買って、入店します。地元民が行くお店は、注文表に「正」の字で数量を記載し、店員に渡せばOKです。料理名は漢字なのでだいたいわかります。お金も日本と同じく、5、10、50、100、500、1,000の単位なので使いやすいです。やっぱり25(クオーター)は日本人向けではありません。
居留ビザは入国後、外僑居留證(ARCカード)に切り替える必要があります(通常は15日以内/コロナ対策により現在は入国後30日以内)。先日ARCカードを申し込みましたが、これがないと銀行口座を開設できません。銀行口座がないと、家賃が振り込めないので必須です。銀行口座を開設してからキャッシュカードが届くまで2週間くらいかかります。それまではクレジットカードの生活が続きます。台北での生活が軌道になるのは10月頃でしょうか。ただ、夕方はだいぶ涼しくなってきたので、外出がかなり楽になってきました。