今月のエッセイ(2022/4)
Author: セプティマ・レイ
4月です。新学期が始まりました。1日に新入生ガイダンスのために出校しましたが、新入生で大学は溢れていました。東洋大学は今学期から原則対面授業に切り替わったので、キャンパスはようやく活気を取り戻した感じです。思えば、この2年間、キャンパスは殺伐としていて、廃校みたいでした。コロナ感染という緊急事態のために仕方のない面もありましたが、大学の対応にもいろいろ問題がありました。4月以降、大学は学生に対して、これまで以上の充実した教育サービスを提供するように最大限の努力をするべきです。在校生も大学に忌憚のない意見を言って欲しいです。「沈黙=満足」と勘違いする教員が多いので、ぜひ声を上げてもらいたいです。
昨年度の入試状況ですが、東洋大学法学部は2年連続で志願者数が増加しました。これまでは隔年現象といって、志願者が増えた年の翌年は必ず志願者が減少していました。というのも、受験生は志願者が増えて、倍率が高くなると、その大学の受験を敬遠する傾向があるからです(実際は受験する年の志願者数と倍率は下がるのに!)。しかしながら、昨年度は隔年現象が起きず、2年連続で志願者数が増加したのです。これは志願者が増えても倍率がそれほど高くならなかったこと、全国的に公務員人気が高まって、法学部を志望する学生が増えたこと、首都圏にある大学の現役合格を目指す学生が多いことが主な要因だと思われます。
東洋大学全体としては、志願者数が前年比109%で私立大学では全体の5位でした。ちなみに、1位が近畿大学、以下、千葉工業大学、法政大学、明治大学、東洋大学、早稲田大学、日本大学、立命館大学、関西大学、中央大学と続きます。やはり、大都市にある総合大学が上位を占めています。私のゼミ生も大半が自宅から通っていて、地方出身者はほんの一握りです。コロナ禍のせいで、経済的に困窮する家庭も多く、学生も思うようにバイトができなくて、大変でした。そのような状況で子供を一人暮らしさせることに躊躇を覚える親の気持ちは痛いくらいわかります。今後は地方出身者がもっともっと増えて欲しいと思います。
ところで、今年も東洋大学で恒例の公開講座を開催します。今回のテーマは「アニメビジネスの過去・現在・未来」です。日時は7月9日(土)13時から18時まで、会場は東洋大学白山キャンパス(今回は対面のみです)、講師は登壇順に高見洋平さん(講談社ライツ・メディアビジネス局アニメ・ゲーム事業部長)、松下洋子さん(アニメ企画制作プロデューサー)、西村純二さん(演出家、アニメ監督、脚本家)です。今回も第一線で活躍している超一流の方々にお願いしました。コロナ禍で自宅勤務が多かったので、アマゾンプライムでアニメを見まくって、日本アニメの素晴らしさを再認識したことがきっかけです。東洋大学のウェブサイトで申込を受け付けておりますので、興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。
https://www.toyo.ac.jp/social-partnership/csc/koza/koza/2019list/2022haru-itiran/2022haru-a13/