今月のエッセイ(2021/04)
Author: セプティマ・レイ
4月になりました。柏の葉公園の桜も満開の時期が過ぎてしまいました。今は桜の花びらの絨毯ができています。毎日公園を散歩していると、普段は見過ごしてしまう自然の変化に気が付くようになります。春の到来により、1週間くらい前からトカゲを見かけるようになりました。また、池の中では、カエルの卵が孵化し、大量のおたまじゃくしが泳いでいます。石に付いているコケを必死に食べている姿を見ると、すべてカエルに成長することを祈るばかりです。そろそろヘビも現れる頃です。ヘビだけはなかなか愛しい気持ちにはなれません。見つけると、どうしても腰が引けてしまいます。
さて、3月18日に音楽教室事件の控訴審判決が出ました。事前に読売新聞と共同通信から取材依頼が入っていたので、判決が出るのを自宅で待っていました。14時頃に判決文が自宅に送られてきたので、2時間かけてじっくり読みましたが、なんと、音楽教室での生徒の演奏には、演奏権が働かないという判決でした。JASRACの実質的な敗訴だったので、びっくりしました。音楽教室では生徒の演奏が大半を占め、教師の演奏はほんのわずかです。なので、受講料収入の2.5%という著作権使用料の算定の前提が崩れます。時間割合で換算すると、受講料収入の0.1%くらいが適当ではないでしょうか。しかし、これでは徴収・分配業務は大赤字になって成り立ちません。この日は自宅で祝杯をあげました。
4月は新学期のシーズンです。東洋大学では隔週で対面と非対面の授業を交互に行います。さらに履修者が多い授業はすべて非対面です。これでは教員も学生も混乱するので、やり方としては好ましくないです。見込みの履修者数で対面と非対面の授業を分け、授業方法は学期を通じて統一した方が絶対に良いのですが、なぜかそうならなかったようです。早稲田大学のゼミは毎週対面授業なので、とてもやりやすいです。大学によって対応が大きく異なるのも、世間の批判の一因だと思います。大学教員は研究一筋の人が多いので、大学運営には向いていません。社会人教員をもっと増やして、マネージメントのノウハウを伝授してもらうべきです。
昨年度の入試状況ですが、東洋大学の法学部は前年度よりも志願者数が増加しました。ほかの学部が苦戦していた中、かなりの善戦だったと思います。志願者が多いと、策定が楽になります。そのおかげで入試の策定はとてもうまくいき、追加合格者の数も少なくて済みました。毎年3月25日に追加合格者に対して、教員が直接電話して合格を告げるのですが、電話を待ちわびている受験生も少なくありません。「はい、ありがとうございます!入学したいです!!」という声を聞くと、こちらまでうれしい気持ちになってきます。実は補欠合格者は成績がいいという興味深いデータがあります。彼らの充実した学生生活を願わずにはいられません。