今月のエッセイ(2020/02)
Author: セプティマ・レイ
2月です。1月31日と2月1日の2日間、出張で札幌に行ってきました。帰りの日に小樽観光をしたのですが、マイナス0.8度とかなり寒かったです。ただ、札幌と小樽ともにあまり雪が積もっていませんでした。ニュースによると、雪不足で雪まつりが大変だそうです。ここにも地球温暖化の影響が出ているのでしょうか。札幌ではESTAのらっきょでスープカレーを食べました。らっきょは数年前に早稲田駅前に出店したので、大学の授業の後にたまに通っています。帰りは新千歳空港で回転寿司を堪能しました。やはり、札幌に行くと定番の料理が食べたくなります。
18日と19日はセンター試験の監督のため、東洋大学板倉キャンパスに泊りがけで行きました。この日は雪が降るという予報でしたが、幸い雪は降らず、センター試験に大きな影響はありませんでした。今年は最後のセンター試験ということで、学生たちはいつもに増して真剣だったようです。私の大学受験の頃は共通一次試験が導入されたばかりで、過去問もほとんどなく、準備が大変でした。5教科7科目で1,000点満点という最も過酷な試験でした。国立大学の志願者は1校しか受験できず、多科目受験のため、私立大学の併願は大変厳しいものでした。今思い起こしても悪夢の受験システムでした。
2月と3月は受験シーズンです。東洋大学でも前期・中期・後期と3回の入学試験が行われます。世間では、この時期の大学教員は暇だと思われているようですが、入試委員の教員にとっては繁忙期です。どの学生の入学を認めるかは教授会の審議事項なので、そのための策定作業を入学試験後に毎回行う必要があります。文部科学省の取決めで、収容定員4千人以上で設置学部定員300人以上の大学の場合、定員の1.05倍以上を受け入れると、新たな学部・学科の設置に支障を来たすことになります。合格通知した受験生が全員入学してくれるわけではないので、策定が大変です。毎年この時期、何人の受験生に合格を出すかに各大学の入試担当者は頭を悩ませているのです(東大は別)。
3月は卒業シーズンでもあります。4年生で卒業単位がギリギリの学生は泣きのメールを送ってきます。私の学生時代は先生に泣きつくなんて想像もできませんでしたが、今の学生は気楽にメールを送ってきます。「お疲れさまです!期末試験、頑張りましたが、ダメでした。何とかならないでしょうか。よろしくお願いします!!」なんてメールが何通も送られてきます。もちろん、無視するか、説教するかの二択です。私は大学4年生の秋学期に一般教養の科目が一つだけ残っていましたが、落すと留年なので2科目を履修しました。4年生で一般教養を履修している学生はほんとに落ちこぼれだけなので、恥ずかしい思いをしました。しかし、学生は落されても泣き言を言わず留年していました。今は学生に甘すぎます。「入試は難しく、卒業は易しく」というやり方は早くやめた方がいいと思う今日この頃です。