今月のエッセイ(2019/04)
Author: セプティマ・レイ
4月です。多くの大学教員にとって3月は授業がまったくなく、自分の時間が確保できる貴重な期間です。研究に専念する人、家族サービスに余念がない人、あるいは新学期の授業の準備に時間を費やす人(=教員の鏡です)。その一方で、入試業務を担当している教員は繁忙期になります。入試日程が完了するたびにどの学生の入学を認めるかという判定会議に出席しなければならないし、年度末には定員確保のために、補欠合格者に繰り上げ合格を伝えるための電話もしたりします。ほとんど知られていませんが、繰り上げ合格の電話は大学職員ではなく、先生たちがかけているのです。
3月は卒業式のシーズンでもあります。東洋大学は23日、早稲田大学は25日に卒業式があります。今年も私の教え子が大学を巣立っていきました。卒業式の後にゼミの謝恩会が開催されます。最後にゼミ生が一人ずつ5分くらいのスピーチするのですが、みなさん、素晴らしくて胸がいっぱいになります。ゼミに入りたての頃は人前でなかなかうまく話せなかったゼミ生たちも、卒業時には見間違えるほどのスピーチ能力を身に付けています。感動のスピーチを聞くにつれ、「もう教えることは何もない」という気持ちになります。
別れがあれば出会いもあります。4月は入学のシーズンです。東洋大学法学部に着任して、今年で6年目になります。着任当時は偏差値が50でしたが、今では法律学科が57.5、企業法学科が55に上がりました。今年度、法律学科は60の大台に乗るかもしれません。そうなると、いよいよ東洋大学も難関校の仲間入りです。知的財産法は2年次から受講できるので、新入生が2年になるのが楽しみです。今年の秋学期から「契約書の読み方・書き方」という実務的な授業も開講するので、ぜひ多くの学生に受講してもらいたいです。
さて、東洋大学では毎年春に公開講座を開催しています。今年のテーマは「アーティストをサポートするプロフェッショナルたち」です。講師は、香山真吾さん(U-NEXT企画開発部音楽担当部長)、松本大輔さん(リットーミュージック代表取締役社長)、三野善之さん(アクセルエンターメディア取締役)です。エンターテインメント業界で活躍する実務家3名を迎え、音楽配信、マーチャンダイジング、ファンクラブ運営といったアーティストをサポートするビジネスが現在、どのように運営されており、今後どのように展開されるかについて、詳細かつ明快に解説します。
この公開講座は、6月22日(土)と6月29日(土)の2日間にわたって行われます。申込期間は2019年4月1日(月)から2019年6月12日(水)までです。一般に開放している講座ですので、ぜひ興味のある方はご参加ください。なお、受講料として8,100円がかかりますが、エクステンション課に依頼すれば、領収書を発行してくれます。ぜひ会社にかけあって「勉強したいので、会社の経費で落としてください!」と泣きを入れてみてください。みなさまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
<このサイトから申込ができます>
B3 アーティストをサポートするプロフェッショナルたち | Toyo University