今月のエッセイ(2014/07)
Author: セプティマ・レイ
7月がやってきました。自分の生まれた月ということもあって、夏は最も好きな季節です。夏は汗をかくので嫌いという人が多いと思いますが、幸いほとんど汗をかかない体質なので、汗でびしょ濡れなんて経験はありません。それでも昔に比べると少しは汗をかくようになりましたが・・・。中学・高校時代は、炎天下でラグビーの試合をやっても、一滴の汗も出なかったので、仲間からはこっそり水を飲んでいるのではないかと疑われたりもしました。
大学は7月末で春学期が終わるので、授業もあと3~4回でおしまいです。最初は「まだ14回もあるんだ」とか「やっと3回が終わった」なんて不謹慎にも思っていましたが、最近では「あと3回でみんなともお別れだ」とか「もっと気の利いたことを言えばよかったな~」なんて感慨深くなったりします。もちろん、秋学期も私の授業を取れば毎週会えるわけですが、全員がそうとは限りません。やはり、あと数回で一生会わない学生もいるわけです。
7月が終わると、原稿執筆が待っています。大学の教員はまとまった休みがないと、ゆっくり集中して執筆活動ができません。特に私は新任なので、週末は翌週の授業の用意で忙殺されます。月曜日4限の法学入門では、憲法、民法、刑法、民訴、刑訴を教えているのですが、この準備がとても大変です。他学部向けの授業ですので、法律用語も分かりやすく説明しなければなりません。さらに90分集中させる工夫も欠かせません。
ただ、基礎法の授業を担当すると、基本に戻ることができるので、とても新鮮です。昔勉強していた時は気づかなかったことも、「そういうことだったんだ~」と新たな発見があったりします。すると、とても得した気分になります。同じ小説を読んでも、昔読んだ時と違う感動を覚えることと似ています。いろいろな知識を習得したり、社会経験を積んだりした後で学ぶ基礎法は、やはり理解度が格段に違うのです。そういう意味では、社会人になってから大学に通う喜びというのは、十代の学生とは違う、格別なものがあるのだと思います。
私も落ち着いてきたら、そろそろまた大学院に通いたいと思っています。法学は博士号を取得したので、今度は語学にチャレンジしようかなと考えています。2020年には東京オリンピックが開催されるので、東京は今後急速に国際化が進むでしょう。海外でも日本語ブームとはいかないまでも、日本語の学習者が増大することは間違いありません。そのような状況で、語学を習得するタイミングは「今でしょう」というわけです。英語は長年にわたって勉強してきましたが、言語学あるいはコミュニケーション学として勉強したことはありません。ボケ防止のためにも、英語を学問として勉強することは有効かも、と思う今日この頃なのです。