今月のエッセイ(2014/02)
Author: セプティマ・レイ
ご存じのように、理化学研究所の小保方晴子さんが万能細胞「STAP(スタップ)細胞」を世界で初めて作ったというニュースが全国紙の一面を飾りました。私は朝日新聞を購読しているのですが、「STAP細胞・・・、何それ?」と聞いたことのない言葉に戸惑いながら、早大卒のリケジョが遂げた快挙に心から喝采を送りました。それと同時に、やはり女性は能力が高いな~と思いました。
私が担当している早稲田大学のゼミは、女子学生の比率が高く、3年生は男子が5名、女子が7名、2年生は男子が3名、女子が7名です。エントリーシートと面接試験でゼミ生を決めるのですが、総じて女子学生の方が優秀です。また、私はこの3年、通訳の勉強をしていますが、女性は上達が早く、同じクラスの女性の能力の高さに舌を巻くことも少なくありません。
安倍首相は成長戦略の一環として女性の活躍を重視していく方針を示しています。歓迎すべき政策ですが、その実行力を危ぶむ声もあります。2013年の衆議院議員に占める女性率はたった7.9%、全国会議員の女性率も11.4%にとどまっています。個人的にはクオータ制を積極的に導入すべきだと思いますが、自民党内には反対の声も強く、早急には実現しそうもありません。
レコード業界も女性幹部の登用にはとても消極的です。日本レコード協会の正会員であるいわゆるメジャー・レーベルには一人も女性社長がいません。日本レコード協会、JASRAC、芸団協等の業界団体のトップもすべて男性です。毎年オリコンの年頭特集号には、レコード会社の社長による新年の挨拶が掲載されますが、全員男性です。
私はレコード業界低迷の打開策として、レコード会社は女性幹部の登用を積極的に推し進めるべきだと思います。女性の視点から見たレコード・ビジネスを大々的に展開すべきです。そのためにはクオータ制を導入すること、マーケティング部のトップに女性社員を据えること、女性が働きやすい環境を整備することが必要です。女性が持つ能力の高さにいち早く気付いたレコード会社だけが厳しい競争を生き残ることができると思う今日この頃なのです。