今月のエッセイ(2025/6)
Author: セプティマ・レイ
6月です。5月27日に弘文堂から『アメリカ著作権法』という全408ページの概説書が刊行されました。 この本の出版を記念して、6月21日(土)14時から16時まで、明治大学のリバティータワー1113教室にて、明治大学知的財産法政策研究所に刊行記念講演会を開催して頂くことになりました。私の大学院時代の指導教官である高林龍先生(早稲田大学名誉教授)と私の大学院時代の同級生である今村哲也先生(明治大学教授)をお呼びして、執筆の裏話や苦労話、比較法研究の意義などについてお話したいと思います。興味がある方はぜひご参加ください。以下のサイトから申し込むことができます。 https://forms.cloud.microsoft/r/speLt2b014
この本は、公益財団法人アメリカ研究振興会の出版助成を受けています。この本を企画した時から出版助成をしてくれそうな財団を探していたのですが、アメリカ研究振興会の助成対象が「日本の学界で活動する研究者によるアメリカ研究の分野における研究成果」ということだったので、昨年の8月に出版助成を申請しました。幸い11月中旬に採択の連絡が詳細なコメントと共に弘文堂に届きました。本書を高く評価頂いたことが心からうれしかったです。細部にわたる貴重なコメントのおかげで、さらにブラッシュアップすることができました。前書きにも書きましたが、関係者のみなさんには心からお礼を申し上げたいと思います。
5月のエッセイでもご案内しましたが、東洋大学では毎年春学期に公開講座を開催しています。今年も6月28日(土)13時から16時15分までの180分(休憩15分)、「AI時代における音楽の盗作問題を考える」というテーマで公開講座を開催します。ゲスト講師2名をお迎えして、曲を聴いたり、実演しながら、日米の音楽盗作について考えるという企画です。申込期間は4月1日(火)〜6月18日(水)です。この講座を含めたパンフレットはこちらでご覧いただけます。また、申込方法はをこちらご覧ください。まだ席に余裕があるようなので、ぜひ奮ってご参加ください。
5月31日に著作権法学会の研究大会がありました。昼の休憩時間にランチのために会場の出口に向かうと、出版社の方々が10名くらい集まっていました。どうやら原稿を提出しない学者や弁護士に挨拶して、無言のプレッシャーをかけるためのようです。有斐閣の『著作権判例百選』と勁草書房の『著作権法コンメンタール』の締切日が過ぎているので、原稿未提出者は裏口がないかを探したことでしょう。私はすでに原稿を提出しているので、大手を振って出口に向かいました。知り合いの編集者に紹介してもらって、みなさんと名刺交換できたことは本当に良かったです。今はメールだけで本ができてしまうので、編集者との関係が希薄になりがちです。しかし、編集者あっての出版物ですから、一度は顔合わせをした方がいいと思います。これから校正や再校正が始まるので、さらにブラッシュアップさせた原稿をお渡ししたいと思います。